『ピリペンコさんの手づくり潜水艦』、試写を観てきた。

 ウクライナの農村に住むピリペンコさんが数十年、潜水艦作りにとりつかれ、実際に黒海に潜水しようと試みるドキュメンタリー映画。
 
 カメラワークから考えて、まるでフィクションのようなノンフィクションであり、そこがよくも悪くもアキレス腱。
 むしろ、これは事実というよりファンタジーだ。
 俺は好きだった。貧しき者の夢への執着が限りなく切なかった。


 さて、映画といえば、来週から「したコメ」(←タイムテーブルにリンク)。

 こないだ書いた『浮かれたゴミ屋さん』(24日 15時半開場@浅草公会堂)だけれど、阿甘(アーガン)監督はサブカルというより、正当派だった。
 人情コメディ、なのにいきなりラップ・ミュージカル。
 この人、抜け目ない。


 さらに、韓国映画『昼間から呑む』(23日16時開場 @浅草公会堂)。
 いわばえんえん酒呑んでる人たちの映画。
 製作費100万円といわれる映画が、しかし世界中の映画祭からオファーを受けている。
 たぶんDVDにもならない。
 したコメでスクリーン映写されるのみ、と言われている。
 もったいないです。

 
 さらに、伴淳三郎さん生誕100周年記念特集も。
 浅草中映でって渋さがたまらないと思う。
 23日の『飢餓海峡』『喜劇 駅前温泉』、24日の『喜劇 婚前旅行』
 こういうの、名画座でもやらなくなってきているだけに。